見える化とテクノロジー

今回の記事は単なる雑記です。

ただただ思いつくことを書き綴っているだけのものです。

無限であるものを有限化しようというはたらきが科学やテクノロジーの進歩であり、その恩恵を受けながら毎日を生きているわけですが、無限なものを目に見えないもの、有限化したものを目に見えるものとして考えてみると、これまでに見えなかったものが見える化していく。

ぼくが大学生の頃、大ヒットしたゲームに「ときめきメモリアル」というのがありました。

ひとり暮らしの友だちの家に転がり込んでは、ゴロゴロしながらゲームをしている友人を背に、屯っていたことを思い出します。

「ときめきメモリアル」のおもしろいところはヒロインと会話をしたりイベントを経験していくと、ヒロインが主人公に対する好意が数値化されていること。この数値をあげていき、最終的にはヒロインと結ばれるのがゲームの目的。

誰かが誰かに好意を持っていることなんて普通わからない。こういったものもゲーム上では数値化され、その数値を操作する方法があり、目的を達成する。こういった風に目に見えないものを数値化することで見える化していく。ゲーム上の設定だけでなく将来的にいろいろな感情が数値化されることだったあり得る。数値化されたら困るものもたくさんあるとは思うけど。

とにもかくにも目に見えないものを目に見えるようにする、無限のものを有限化していくことが科学であり、テクノロジーなのだ。

ここで思うのは、ぼくたちは無限の何かを求めてはいるけれど、有限化したものすら未だにわかっていなかったりする。無限を得るために、その境界線を知る必要はないのかもしれないが、有限化自体も日進月歩すすんでいるのだ。

ぼくたちは兎角有限化されたものの方が理解しやすい。とくに作為的に有限化されたもの、言語化されたものの前では信じられないくらい無力だ。無限を取り違えているとそういうことになる。有限化されたものは無限のものが内包しているのであるが、それに気が付くことはない。

目に見えないものが目に見えるものをつくっている。こういった第一原則を忘れてはならないんだなと思う。

ゲームで数値化されるようなものは所詮目に見えないものでもないのだ。こう考えると質量がぼくたちを惑わせるのだろうか？質量化すること、質量自体がそのものだと錯覚することから迷うのだろうか？そういった一面も確かにあるだろう。データ上でだとすると質量がないと仮定すると物質化されたものではないとなるけど、実際にはデータ上でいまの世の中はやりとりされている。ということは、データという世界にも質量は存在すると考えるのが妥当であり、データも何かしらの符号や数字で質量化され、物質化される。

ここでアートというものと自然（ネイチャー）というものと考えてみよう。

これらが対義的なものであり、対局に存在すると仮定した場合、ネイチャーの反対語はアートである。ぼくたち大衆はどこに属するのだろうか？おそらくだけれどアート寄りになるんじゃなかろうか。ネイチャーを語るほど自然に強くないし、快適な場所と安全な生活が好きだし、求めている。アートというほど志向なものでもないけれど、一丁前にテレビやメディアに向けて意見したりもする。

こういったことを考えて、何となくいまいる場所がわかってきたようにも思います。

アートにしてもネイチャーにしてもそれほどいまの世の中には貢献していないのかもしれない。

アートから考えると、宣伝広告やヒット商品はアートになり得ない。ゴッホの絵が生前には一枚も売れなかったように、ほんとうのアートは世の中に貢献しない。貢献しないから必要とされないのであって、必要ならば高値がつく。そう考えると、いつまでもいつまでもどっちつかずのままでウロウロウロウロしているのが社会というものなのかもしれない。

その中で多少の新しいものや新しい考えが生まれてきたところで大したものではないのだ。無限のものを有限化しようということでもなく、有限化されたものをこねくり回しても仕方のないことなのだと思う。

有限化しようというスタートもおかしいんですけどね。

でもそんなテクノロジーを否定したくもないんですよね。